大学が、研究者の電子書籍・画像利用を禁止

法律: IT メディア 著作権

2011年6月1日

Chronicle for Higher Educationが、著作権と権利の所在が不明な著作物の混乱から学術界が大きな被害を被っていると報じている。電子形態のすばらしい宝物----多くが写真やレコードだが、書籍も含まれる----をもっている諸大学が、研究者にこうした資料を提供することに恐れを抱いている。

広い範囲でのオンラインアクセスには制限がかかっている。理由の一つは、それらに「権利の所在が不明な著作物」が含まれており、著作権者を見つけることができないからである。そうした蔵書を有する組織----主な研究図書館およびカリフォルニア大学サンディエゴ校とロサンゼルス校からなるコンソーシアム----は、こうした著作物をどう提供するかに対する法的な不透明性に直面している。公開の範囲を広げすぎると、著作権侵害の訴訟沙汰となる恐れがある。

上記引用中の「恐れがある」というのは、想像上の恐れにとどまらない。記事が述べるように、現在870万点の電子資料、海洋科学関係写真10万点の貴重な蔵書とメキシコ音楽レコード5万7000点のアーカイヴを擁するUCLAは、ビデオストリーミング技術を使ったこうした資料提供をめぐって、著作権侵害の訴訟を受けている。

問題は:

1978年、合衆国は法律を修正し、著作が具体的な形態となった段階で、自動的に著作権が発生することになった。著作権による保護の対象は、公的に流通しない、日記や写真、私的メモなどにも拡張された。さらに、著作権更新の申請は、基本的に不要となった。1989年、国際条約に合わせるために、米国はさらに告知も必要ないとした。

結論:著作権表示のない著作物の多くには、著作権がある可能性が高いが、確かではない。確認の手段はない。

それにもかかわらず、そうした著作をめぐって高額の著作権侵害訴訟が起きる可能性があるため、同様の状況にある組織は、いつ何時、破産するほど高額の訴訟の対象となってもおかしくない。

記事は、次いで、連邦レベルで提案されている、電子文書の入手と共有に新たな基準を適用する法案について述べており、ミシガン大学が開始したHathiTrustコレクション中の権利の所在が不明な著作物を同定する新たなプロジェクトについても紹介している。

【The original articles are copyrighted in the United States of America by North American Publishing Company. They are used with permission from the Company

英語原文はアメリカ合衆国においてNorth American Publishing Companyが版権を保有している。本翻訳はNorth American Publishing Companyの許可を得て翻訳公開するものである。】

2011-06-02 10:27:43 / mabako
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