原発周辺の小児白血病に関するフランスの研究

法律: 健康/医療 解説記事 原子力発電所 原発 放射能 白血病 フランス

2012年1月20日

ギオキャップ調査は、ドイツ、英国、スイスの調査結果を追認。

フランスで行われた原子力発電所周辺の小児白血病に関する新たな研究[1](ジオキャップ)は、2002年から2007年、フランスの原発19基の5キロ圏内で15歳未満の子どもに見られる白血病の増加が統計的に有意であることを示した。この研究は、2つの観点から結果を確認している点で説得力がある。第一は、包括的な全国的患者対照研究である(オッズ比OR=1.9)。もう一つは、基本的な発生調査である(標準化発生比SIR=1.9)。

フランスでは多くの新聞がこの研究結果を大々的に報道したが(英国ではあまり扱われていない)、実は、ヨーロッパで行われた研究で同じ結果を示すのはこれが4つめである。KiKK調査[2]が2007年に衝撃的な結果を示してから、さらなる調査がドイツ[3]、英国[4]、スイス[5]で行われ、同様の結果を示した。

今回のフランスの研究で、著者らは、論文を次のように締めくくっている:「全体として、今回の結果から、様々な国で行われた異なる場所の調査から入手できるあらゆる証拠を総合的に分析する必要があることがわかる」。比較的単純にできることだが、著者らはそれを行っていない。アルフレド・ケーブレイン博士と私は、今回のフランスにおける調査結果と、英国、ドイツ、スイスの3つの調査を対象に分析を行い、37%の増加という統計的に有意な結果を得た。

より詳しく言うと、5歳未満の子どもに見られる急性白血病について、英国(1969-2004、0-25 km、SIR=1.30)、ドイツ(1980-2003、0-30 km、SIR=1.41)、スイス(1985-2009、0-15 km、SIR=1.40)、フランス(1990-2007、0-20 km、SIR=1.37)の調査を対象に統合分析を加えた結果、5キロ圏内ではSIR=1.37となった。表1に、距離圏におけるSIRの観測数と期待度数を示す。

文献

 

[1] Sermage-Faure C, Laurier D, Goujon-Bellec S, Chartier M, Guyot-Goubin A, Rudant J, Hémon D, Clavel J. Childhood leukaemia around French nuclear power plants – the study, 2002-2007. Int J Cancer. 2012 Jan 5. doi: 10.1002/ijc.27425. [Epub ahead of print].

[2] Kaatsch P, Spix C, Schulze-Rath R, Schmiedel S, Blettner M. Leukaemia in young children living in the vicinity of German nuclear power plants. (2008) Int J Cancer; 122: 721-726.

[3] Kaatsch P, Spix C, Jung I, Blettner M. Childhood leukaemia in the vicinity of nuclear power plants in Germany. (2008) Dtsch Arztebl Int. Oct;105(42):725-32.

[4] Committee on Medical Aspects of Radiation in the Environment (COMARE)  (2011) Fourteenth report. Further Consideration of the Incidence of Childhood Leukaemia Around Nuclear Power Plants in Great Britain. London: Health Protection Agency. 

[5] Spycher BD, Feller M, Zwahlen M, Röösli M, von der Weid NX, Hengartner H, Egger M, Kuehni CE. Childhood cancer and nuclear power plants in Switzerland: A census based cohort study. International Journal of Epidemiology (2011) doi:10.1093/ije/DYR115.

訳者注:これ以下は略です。ドイツ、英国、スイス、フランスの発生率を示す表(表1)、統計的有意性と線量推定が検討されています。

 

2012-03-20 08:37:50 / eengine
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[ 原文 ] http://www.ianfairlie.org/uncategorized/new-french-study-on-childhood-leukemias-near-nuclear-power-plants/
一部抜粋翻訳