新潟におけるメチル水銀への暴露:成人103人への神経学的検査

法律: 健康/医療 メチル水銀 水俣病 新潟

抄録

背景:日本(1950年代の水俣及び1960年代の新潟)やイラク(1970年代)では、メチル水銀(MeHg)による大規模な中毒が起きた。WHOが現在定める成人の暴露に関する神経学的リスク基準(毛髪含有量50μg/g)の根拠の一部には新潟で得られたエビデンスも用いられているが、新潟のエビデンスでは、後に診断されたケース及び/あるいは低レベルのMeHg(毛髪含有量50μg/g未満)は考慮されていない。

方法:新潟で水俣病が流行した初期の1965年6月に、2つの包括的調査が行われた。これら2つの調査から、我々は2つの医療機関で診療を受けた103人の成人の毛髪水銀量を調べた。暴露カテゴリー間で、MeHg中毒に関連する神経学的徴候の割合と分布を比較した。

結果:50μg/gの毛髪水銀含有量の被験者48人に、MeHg中毒に関連する神経学的徴候を認めた。神経学的徴候としては、MeHg濃縮が50μg/g未満のグループでも50μg/g異常のグループでも、四肢遠位部の感覚障害が最も頻繁に観察されたもので、次いで、平衡失調、平衡異常、聴覚障害、運動失調であった。

結論:本研究は、現在のWHOの制限を下回るMeHgへの暴露でも、神経学的徴候、とりわけ感覚障害を引き起こす可能性があることを示唆している。

誌名:Journal of Biomedicine and Biotechnology

Volume 2012 (2012), Article ID 635075, 7 pages

doi:10.1155/2012/635075Research Article

原表題:Methyl Mercury Exposure at Niigata, Japan: Results of Neurological Examinations of 103 Adults

丸山公男[1]、賴藤貴志[2]、津田敏秀[2]、関川智子[3]、中平浩人[4]、斎藤恒[5]

1. 新潟青陵大学看護福祉心理学部福祉心理学科.〒951-8121 新潟市中央区水道町1丁目5939番地

2. 岡山大学環境生命科学研究科人間生態学講座.〒700-8530 岡山市北区津島中3丁目1番1号

3. 沼垂診療所内科.〒950-0075 新潟市中央区沼垂東6-4-12

4. 新潟青陵大学看護福祉心理学部看護学科.〒951-8121 新潟市中央区水道町1丁目5939番地

5. 木戸病院内科.〒950-0862 新潟市東区竹尾4丁目13-3

Received 6 April 2012; Revised 2 June 2012; Accepted 8 June 2012Academic Editor : Jose G. Dorea Copyright© 2012 Kimio Maruyama et al.

 2012-09-14 11:54:46 / eengine
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[ 原文 ] http://www.hindawi.com/journals/jbb/2012/635075/
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