西・中央アフリカのフェミニズムのオンライン:アイデンティティとデジタル植民地化

西・中央アフリカのフェミニズムのオンライン:アイデンティティとデジタル植民地化

2016年5月31日

Caroline Tagny

アクセスから行動へ

西・中央アフリカの女性はまた、大陸の対応するものがそうであるように、ジェンダーのデジタルデバイドの悪い方に属している。

西・中央アフリカでは、フェミニストの組織化はしばしば地域レベルでばらばらにされてきた。これは部分的には言葉の壁によるものである。植民地化の直接的な結果として、主にフランス語や英語、ポルトガル語を話す国々、そしてまた、小区域に存在する数多くの現地語の間で言語の障壁が生じた。人口の50%以上[1]が接続されているナイジェリアやセネガルを除いて、その地域のほとんどの国々はインターネットへのアクセスを民主化するにはまだ道は遠く、平等なアクセスを保証するためには大変な努力が必要とされる。

西・中央アフリカの女性はまた、大陸の対応するものがそうであるように、多くの社会経済的および文化的、政治的要因により、ジェンダーのデジタルデバイドの悪い方に属している[2]。インターネットへのアクセス、とりわけ携帯端末を介したもの[3]は、組織化の新たな方法を開き、女性の権利活動家たちがタブーや懲罰的な法律を回避する比較的安全な環境を提供してきた。その一方で、インターネットアクセスは今でも高価であり、小区域の言語的隔たりを映し出しており、英語を話す国々のフェミニストの声はオンライン上により多く存在している。

CalandroとStork、Gillwaldが2012年の政策概要で述べたように、大陸でのソーシャルメディア・プラットフォームは、コミュニケーション手段の選択肢として電子メールを超えつつある。Dana Boydが「ネットワーク化された大衆」[4]と呼んだもの----オンラインの人々のコミュニティから生まれた大衆----は、小区域の女性の権利、とりわけ性的権利の活動家たちにとって、重要な生命線となった。彼女たちは物理的なコミュニティや家族を超えた人々の集団に接触することができ、それは彼女たちの組織や非公式の集団が携わっている重要な活動を支援し、それを通して夢や要求を一般に打ち立てようとする手助けをする[5]。

アフリカのレズビアン連合(CAL)は2015年に西・中央アフリカにおける女性の性的権利運動の地図を作成し始めた。クィアのアフリカの若者ネットワーク(QAYN)によって行われている地図作成の実践と並んで、組織化が今でも多くの場合、物理的な空間で起きている一方で、連絡を取り、情報を提供し、動員するために様々な情報コミュニケーション技術(ICTs)----ソーシャル・ネットワークからモバイル・アプリまで----を利用することが増えているという小区域の2つの顔を示している。このようなICTsの利用とともに、しばしば極端に悪意のある環境の中で、全く新しいセキュリティと安全性の問題の領域に取り組むときに活動家たちの中に懸念が増大するのを見てきた。また、その地域における運動から、健康(例えばHIV/AIDSとの闘い)に焦点を合わせたアイデンティティ政治・行動主義を超えて、より大きな地域をまたがった問題へと進むことへの強い意欲を目にしている。

アフリカ宣言からフェミニスト原則へ

インターネットの権利と自由に関するアフリカ宣言は、インターネット上での人権と自由の保護に関する課題に対応するための全アフリカのイニシアチブである。コミュニケーション権利活動家たちが宣言を推し進めてきた一方で、オンラインで議論し、動員し、組織化するための能力に対して潜在的にあるいはすでに影響を与えているインターネットガバナンスや自由、権利に関する議論に対して、小区域の女性の権利および性的権利の運動からの関与が行われることはほとんどなかった。重要なことに、少し例を挙げると、アフリカ宣言は言語の多様性や集会・結社の自由、表現の自由に関する問題をその原則の中に秘めてきた。大陸のフェミニストのレンズを通してこれらの原則を分析することは、討論や議論に面白いものを加えることとなりうる。

アフリカ宣言の第10条は、社会的に排除された集団や危険にさらされている集団について、「自らの人権を行使し享受する」ためにインターネットを利用する権利を要求することについて述べている。第13条はジェンダーの平等について次のように述べている:

ジェンダーに基づくあらゆる形態の差別の廃絶を確実にする助けとなるために、女性と男性はインターネットについて学び、定義し、アクセスし、利用し、形作るための平等なアクセスをもつべきである。アクセスを増やすための取り組みはそれゆえ、意思決定の役割、とりわけインターネットガバナンスにおいて女性の代表が少ないなどの現在のジェンダーの不平等を認識し、是正しなければならない。

これらの条項はどちらも、平等を実現し、社会的に排除された人々の権利を保護することの重要性を明確にしている。しかしながら、表現の自由に関する第3条で示された「公の秩序」と「道徳」という考えは、性的権利と女性の権利活動家たちがオンラインで行えることや話せることの範囲を潜在的に狭く限定する可能性がある。人権と人々の権利に関するアフリカ委員会(ACHPR)のような大陸での人権の空間と手続きは、性的権利の活動家たちが舵取りをするのが今でも極めて困難である:2015年の大論争によって認められた委員会に対するCALのオブザーバーとしての立場は、委員会の母体であるアフリカ連合の勧告のもとで委員会から無効にさせられる危険にさらされている。同性愛と人工妊娠中絶が今でも多くの意思決定者と宗教的な指導者たちからアフリカの「価値観」と「道徳」に反すると考えられている大陸であり、その大陸での法規制は今でも植民地の法律を反映していることがよくあり、女性とLGBTQの人の権利[6]に沈黙しているか抑圧的であるかのどちらかであるという状況において、この条項は表現の自由に関する様々な解釈への道を開く可能性がある。しかしながら、インターネットのフェミニスト原則の13番目の原則はアフリカ宣言の修正への準備をするものである。

同意した人々の性生活とこれをインターネット上でどのように表現し実践するかを、国家や非国家主体が管理し、統制し、制限する行為に対して、私たちは強く反対する。私たちはこれは、道徳警察や検閲、公民権と権利の階層化というより大きな政治的目論見の一部だと認識している。

加えて、インターネットの権利に関するアフリカ宣言は、ジェンダーに基づく暴力と性的指向に基づく暴力の連続体の一部としてオンラインの暴力への対処にさらに踏み込むべきである。インターネットのフェミニスト原則の4つ目の原則が設定した変数は、最近採択された「現実の、あるいはそうだとみなされた性的指向やジェンダー・アイデンティティーに基づいた暴力と人に対するその他の人権侵害に対する保護」に関するACHPRの決議275だけでなく[7]、アフリカ宣言にも資するものがあるだろう。

インターネットを非植民地化する

アフリカの女性の権利と性的権利の活動家として、私たちはしばしば従属するものとして要求し話をするが、自らの話を管理できないことがよくある。

西・中央アフリカでの性的権利の運動を地図に記すことを通して、私たちは、活動家たちは言語的なサイロ(フランス語/英語)の中で活動する傾向があり、お互いの奮闘についてほとんど知らないということを発見した。植民地の言語は大陸の人々の日々のコミュニケーションに深く根ざしており、そのことは小区域と大陸の言語的な多様性がオンラインでほとんど表に出てこないという結果を部分的にもたらしている。例えば、フランス語や英語の他にも多くの現地語が話されており、マリのバンバラ語はおよそ1500万人に話されている。オンラインのフェミニズムに関する情報や討論、交流は英語を話す北部の声に支配されている。大陸をもっとよく見てみると、アフリカの英語を話す国々に独占されていることがわかり、それはある程度は、共通語として英語を使っている幅広く国を超えた女性の権利と性的権利の運動との言語的な近接性が理由となっている。アフリカの女性の権利と性的権利の活動家として、私たちはしばしば従属するものとして要求し、話をするが、自らの話を管理できないことがよくある。Desiree Lewisは次のように論じている:

今日、力を行使している人々はまた、知識の管理とアクセスをも支配している:ワールド・ワイド・ウェブを介して流通する知識、----高等教育機関で広められた----情報、それはしばしば進歩的であるように思われる;「公共の」情報は表向きは社会的に排除された集団に向けられているが、それらの集団の関心に関わることはごくわずかであり、大部分は利益を上げることに関係している[8]。

インターネットのフェミニスト原則はまた、経済的な力とアクセス、資本主義と家父長制との間の関係についても検討する。これは同時に、その地域で、いくつかの国々が「平等」を口実として新自由主義政策を推し進めるために女性の権利と性的権利の言説を押さえ込んでいるときに、とりわけ重要である。家父長制が再生産され、抵抗されてもいる様々なやり方をより深く問うのを可能にするように、インターネットのフェミニスト原則に地域を超えて取り組むことは、決定的に重要である。それゆえ、私たち自身がアフリカのフェミニストのインターネットを本当に想像することを可能にするために、インターネットを形作るものを含めて、家父長制と新自由主義による規制に相対する政策を問い、探求することは必要不可欠である。

西アフリカで最初に組織された女性運動がしばしば解放運動に統合された一方、反植民地支配と反帝国主義の闘争に焦点が合わせられたことにより、しばしば家父長制の規制に抗うことに第一の優先順位が置かれた[9]。小区域でフェミニストの考え方をする人々は最近になって、フェミニストの考えを非植民地化するという文脈の中で自らの介入を位置づけることへと移行してきた----アフリカの文脈でフェミニズムを検討し、大陸の女性による大陸の女性からのフェミニストの言説を構築する。資本主義と新植民地主義、経済力にまつわる論争と並んで、北と南の間の力の不均衡を本質的に反映しているオンライン空間をアフリカの黒人たちが占め、そこにおいてネットワーク化された大衆の創出に関わりを増している南の人々から北の企業が利益を得てそれらを管理しているというときに、それが意味するものについて私たちはよく考えなければならない[10]。西・中央アフリカにおいて、私たちが言語的な僻地の間でのデジタル・デバイドを埋めようとするのなら、これらの力の不均衡はまた、私たちの運動内部で言語的なレンズから検討されなければならない。ジェンダーと人種の両方で特徴づけられた私たちの生きるオンラインでの経験は、家父長制と人種差別主義者の固定観念を強固にすることと、それらを構成するものに抵抗することとが同時に行われている空間の中に存在している。

私たちは、インターネットを形作る意思決定空間に関与すると同時に現状に異議を唱える言説を生み出しながら、私たち自身の言葉でアフリカのオンラインのフェミニズムを築き上げなければならない。オンライン空間は、私たちの闘争と、私たちの行動主義を全アフリカ主義へと理論化する方法へと広げることとの間にある差を縮めるための可能性を提供する。

I am because you are.

脚注

[1] Internet World Stats. Internet Usage Statistics for Africa. November 2015. www.internetworldstats.com/stats1.htm

[2]Hafkin, N., & Huyer S. (2007). Engendering the Knowledge Society: Measuring Women's Participation. Montreal: Orbicom, NRC Press.

[3]Calandro E., Stork C., & Gillwald A. (2012). Internet Going Mobile: Internet access and usage in 11 African countries. Research ICT Africa. www.researchictafrica.net/publications/Country_Specific_Policy_Briefs/In...

[4]Boyd, D. (2011). Social Network Sites as Networked Publics. In Z. Papacharissi (Ed.), A Networked Self: Identity, Community and Culture on Social Network Sites. New York: Routledge.

[5]Salami, M. (2014, 5 May). The Coming of (Digital) Age: How African Feminists Are Using the Internet to Change Women's Lives. GenderIT.org. www.genderit.org/node/4027

[6]Armisen, M. (2016). We Exist: Mapping LGBTQ Organizing in West Africa. Queer African Youth Network. https://static1.squarespace.com/static/54191049e4b0677471aa06c9/t/56eaf7...

[7]http://www.achpr.org/sessions/55th/resolutions/275/

[8]Lewis, D. (2006). Discursive Challenges for African Feminisms. Quest: An African Journal of Philosophy/Revue Africaine de Philosophie, XX, 78.

[9]Colin, A. (2012). Mouvements féministes en Afrique. Revue Tiers Monde, 1(209), 145-160. www.cairn.info/revue-tiers-monde-2012-1-page-145.htm

[10]Palmieri, J. (2011). Genre et société numérique colonialitaire – Effets politiques des usages de l'Internet par des organisations de femmes ou féministes en contexte de domination masculine et colonialitaire: les cas de l'Afrique du Sud et du Sénégal. Thèse pour le Doctorat en Science politique, Institut d'études politiques de Bordeaux. https://tel.archives-ouvertes.fr/tel-00709266/document

2016-07-04 18:50:12 / shikimi
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